Melodion Pianica

鍵盤ハーモニカの鍵盤を塗装するための鍵盤の外し方と装着について

黒鍵を赤に塗装したメロディオン

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前回の記事で、YAMAHA 大人のピアニカ 37鍵 レッド(P-37ERD)の自分仕様カスタマイズを紹介しました。

記事の最後にも記載しているのですが、「黒鍵も赤にして真っ赤なピアニカを作りたい」と思いつき、手先が器用でなんでも自分で作ってしまう知人ちくりんさんに黒鍵の塗装をお願いしました。

彼の作品は以前から拝見していたので、塗装については安心してお任せできると確信していました。
しかし、彼は鍵盤ハーモニカの演奏もしなければ構造についても知らないので、塗って欲しい黒鍵だけを渡す必要があります。
というわけで、黒鍵バラシの作業を行いました。

大人のピアニカ P-37ERDの黒鍵塗装

先行発売されていた茶色と黒のピアニカに、このたび赤色のモデルが加わりました。ビビッドなボディカラーにふさわしく、黒と茶色のピアニカと比べると音色も明瞭で、ライブパフォーマンス時でも遠くまで音がよく通ります。ステージ上でもパッと明るく映えること間違いありません。

まずはカバーを外して鍵盤バネが剥き出しになる状態にします。

カバーから鍵盤を外した状態
カバーから鍵盤を外した状態

鍵盤ハーモニカの鍵盤は黒鍵側に小さなバネで取り付けてあるので、これをラジオペンチなどを使って外していきます。

ピアニカの鍵盤バネは黒鍵と白鍵でバネの種類が違うようです。
写真を撮り忘れたのでP32Eの写真です。
ピアニカの鍵盤バネは黒鍵と白鍵でバネの種類が違うようです。

以前にも紹介したのですが、鍵盤バネを外すラジオペンチはニッパのように切断するものではなく、手芸用の先が細いものが作業しやすいです。

くわえ部精密に加工された極細円錐型なので、手で持ちにくい小さなパーツや細い部品を掴んだり、針金やTピン、9ピンの先を円状に曲げたりすることができます。

それと、鍵盤ハーモニカのネジやバネを外す作業には、小さなパウチ袋が便利です。
種類別に保管したり、小さなパーツなので一時的に外す際にも度々パウチ袋に入れるようにしています。
今回は黒鍵を外したままバネを保管しなくてはならないので、特に役立ちました。

おなじみのチャック付きポリエチレン袋です。切手・ボタン・写真・書類・名刺等の整理保管に!

ピアニカの鍵盤は、黒鍵のバネを外して黒鍵だけを取り外すことができました。
白鍵はそのまま外さずに残しておきます。

黒鍵の裏側には数字が2種類書いてあります。
1箇所は空気室を塞いでいるバルブの部分に「37」と大きく刻印されています。
これは37鍵用のパーツということでしょうか。
もう一箇所はとてもわかりにくいんですが、バネを装着する側の黒鍵裏に小さく刻印されています。

P-37Eの黒鍵の裏側
P-37Eの黒鍵の裏側

黒鍵を元に戻す時に必要になるかもしれないとメモをしたのですが、この時はブログに記録するつもりが全くなかったので、黒鍵を戻した時に破棄してしまいました。
大体11から14あたりの数字が振られていたのですが、この並びが全く規則性がないものでした。
白鍵については形が全て異なりますが、黒鍵については色々と計測してみましたがアナログな測り方ではほぼどれも同じ形です。
バルブの大きさについても大きさに変わりはないように思いました。
ですので、黒鍵はどれをどこに付けても同じだとは思うのですが、なにかしらパーツに種類があるようです。

黒鍵が外れたのでちくりんさんに黒鍵パーツを渡して塗装していただきました。

赤く塗装した黒鍵

P-37ERDのパーツの一部も黒鍵と一緒に渡して、本体にマッチするマットなレッドカラーにしてもらいました。
赤く塗装してもらったのは、見えている部分のみです。
バルブの部分は塗装によって厚みが変わるといけないので、元のまま残してもらいました。

塗装については私が作業したわけではないので詳細を書けないのですが、黒鍵のパーツはツヤがある素材なので、塗装する部分の表面にヤスリをかけて、下塗り、乾燥、本塗り、乾燥、コーティングが行われているようです。
私にはなかなか出来ない地道で丁寧な作業なのでお願いして良かったなと感謝しております。

塗装が完了した黒鍵をメモした数字の順に取り付けて完成です。

赤い黒鍵にカスタムした大人のピアニカP-37ERD
赤い黒鍵にカスタムした大人のピアニカP-37ERD

さっそくこの赤い大人のピアニカで「それ行けカープ」を演奏してみました。
やはり黒鍵も赤の方が、広島育ちの私としてはしっくりきます。

メロディオン PRO-37V3 SRの黒鍵塗装

黒鍵を赤く塗装した私の大人のピアニカの写真をSNSに掲載したところ、赤い鍵盤楽器奏者のRyoさんから自分の鍵盤ハーモニカの黒鍵も赤く塗装したいと相談がありました。

Ryoさんが塗装を希望されたのは、メロディオン誕生 60周年記念 限定モデル PRO-37V3 SR シャイニングレッド。

メロディオンはおかげさまで誕生60周年。これを記念して鮮やかに輝くスペシャルカラーモデルを限定発売。

メロディオンと聞いて少し不安になりました。
何故なら、PRO-44Hの内部パーツが外れてしまった時に鍵盤を外して修理しようとしたところ、赤い別珍素材の布で鍵盤が繋がっていて思うように作業できなかったからです。

しかし、ここを解決しないと鍵盤が外せないので、この布の扱いについて、鍵盤ハーモニカ工房のポール・ナカオさんに質問してみました。

この鍵盤を繋げている布は、どうやら布に両面テープが接着されているようで、ポールさんは修理を行われる際に一度外して分解されるそうです。
外した後はテープの粘着をそのまま使って貼り直しされているとのこと。

ただし裏面は両面テープなので破らないように注意が必要だったり、メロディオン M-37の黄色いものはフェルトで剥がすとダメになるので諦めていると仰っていました。
古い物については両面テープが赤い部分から剥がれてキーの方にくっ付いてしまうこともあるそうなので、端からゆっくり引っ張って剥がすことをおすすめされました。

万が一破損した場合には、鈴木楽器のサービスセンターで取り寄せが可能とのことでしたので、Ryoさんのメロディオンをお預かりして黒鍵バラシと塗装をお引き受けしました。

まず用意したのがニトリルグローブ。

品質と安全性を確保した薄手仕様のニトリルゴム手袋。食品衛生法・食品添加物など規格基準適合。

衛生的な取扱についても気をつけた部分ではあるのですが、それ以外にもネジ穴が潰れるのを防ぐためにも用意しました。
ネジ穴とドライバの間にニトリルグローブを1枚挟んで使います。
自分の楽器であれば自己責任であるのと、各パーツの癖みたいなのものがある程度わかりますが、はじめて触る楽器ですからなるべく慎重に扱います。

メロディオン PRO-37V3

メロディオン PRO-37V3のカバーを外して鍵盤バネが剥き出しになる状態にします。

ポールさんに教えていただいた通り、鍵盤に張り付いている布テープをゆっくりと剥がして鍵盤バネを外し、黒鍵を外していきます。
布テープは長いので全部一気に剥がすと保管に困ると思い、半分の長さを外しておいて、黒鍵を外し終わったら元の位置に貼り付けて、反対のもう半分を同じように剥がして作業しました。

光沢がある面が両面テープ

メロディオンの黒鍵はピアニカと違い、黒鍵だけのバネを外しても外れなかったので、白鍵のバネも外して隣り合う鍵盤をずらしながら外していきます。

メロディオンの黒鍵の裏側にはアルファベットが刻印されていました

PRO-37V3の黒鍵の裏側

このアルファベットは音程かと思いきや、やはりピアニカの時のように規則性のない並び方をしていました。

黒鍵パーツ配列のメモ

黒鍵なのにBとHが混在している時点で音程は関係ないのかなとは思いましたが、こちらも黒鍵パーツに個体差があるとは思えませんでした。

白鍵は全ては見ていないのですが、隣り合う鍵盤を少しずらしている時に何本か外して裏側を確認したところ、音程と同じアルファベットでした。
ドの鍵盤はC、レはDといった感じです。

PRO-37V3の全てがこの並びなのか、個体によって全く違う配列なのかは1本しか解体していないのでわかりません。
意味があるのかないのかわかりませんが、個人的に面白い事案だなと思っています。

黒鍵を全て外し終わったのでちくりんさんに黒鍵パーツを渡します。
本体は手拭いに巻いて保管しておきます。

黒鍵が外された鍵盤
黒鍵が外された鍵盤

PRO-37V3 SR シャイニングレッドは名前の通り、ボディが煌びやかで光沢のある赤です。
私のピアニカはボディカラーに合わせたマットなカラーに塗装してもらいましたが、Ryoさんはちくりんさんと相談しながら、白鍵を考慮しボディカラーより少し明るめのメタリックレッドをオーダーされました。

赤く塗装されたPRO-37V3 SRの黒鍵

塗装が完了した黒鍵をメモのアルファベットを確認しながら装着していきます。
この時も、布テープを半分はがし、白鍵もバネを外してずらしながら装着していきます。

黒鍵を赤に塗装したメロディオン

煌びやかなシャイニングレッドのメロディオンが完成しました。

メタリックレッドの黒鍵にカスタムした メロディオン PRO-37V3 SR シャイニングレッド

Ryoさんにメロディオン PRO-37V3 SRをお返しして、ちくりんさんと3人で記念撮影。

外の光源だとより一層素敵です。
楽器のカラーリングについては、音や演奏スタイルに直接影響が出るものではありませんが、モチベーションが上がり、この楽器でどんな曲をどんな風に演奏しようかな、と考えるきっかけにもなると思います。

ご協力いただいた皆様、ありがとうございます。

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