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ピアニカのエレアコ化を試作してエレキギター風サウンドを作る

ピアニカのエレアコ化 Pianica
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ヤマハ主催のピアニカ・リコーダー動画フェスティバル2023に、赤い鍵盤ハーモニカ隊で応募した「ウルトラソース~Inspired by "ultra soul"」が「動画クオリティ賞」をいただきました。

B'zの名曲ウルトラソウルウルトラソースと叫びながら演奏する真面目にふざけた動画なのですが、今回もアレンジを担当させていただき、演奏共に大真面目に打ち込んだ作品でしたので大変嬉しいです。

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2022年までのYAMAHAピアリコ動画フェスティバルでは、音の加工は禁止という規約があったのですが、今回からはその項目が消えておりましたので、個人的にもやってみたかったピアニカのエレアコ化でギターサウンドのような音作りをしてみました。

YAMAHA ピアニカにはエレアコモデルがない

鈴木楽器の鍵盤ハーモニカには、ハモンドシリーズがエレアコモデルとして展開されていますが、ヤマハのピアニカにはピックアップマイクのついたエレアコ鍵盤ハーモニカは現時点では販売されていません。

ないのであれば作るしかない。
今回は、試作品も兼ねて「なるべく安価」「ピアニカ本体を削らない」という規格で作ってみました。
試作するのは赤いピアニカP-37ERDです。

先行発売されていた茶色と黒のピアニカに、このたび赤色のモデルが加わりました。ビビッドなボディカラーにふさわしく、黒と茶色のピアニカと比べると音色も明瞭で、ライブパフォーマンス時でも遠くまで音がよく通ります。ステージ上でもパッと明るく映えること間違いありません。
エレアコ化以外にもP-37ERDはカスタムを施しています

ピアニカにピエゾマイクは使えるのか

鈴木楽器のエレアコ鍵盤ハーモニカHAMMOND PRO-44Hは、小型ダイナミックマイクが内蔵されています。

PRO-44H内蔵マイク
PRO-44H内蔵マイク。写真は旧モデルなので仕様が若干違います。
ピックアップ内蔵のエレアコ鍵盤ハーモニカ、PRO-44Hがパワーアップして登場!よりクリアなサウンドを実現し、バンド演奏でも存在感を発揮します。繊細な表現にも適した1台です。

PRO-44Hは高音側へマイクが入るスペースがありますが、ピアニカの場合は内部にスペースがほぼありません。

そこで今回は、アコースティックギターやウクレレによく使われるピエゾマイクでエレアコ化できるか試してみました。

試してみたのはこちら
簡単取り付け出来るお手軽コンタクトマイクです。ギター以外にもマンドリンやウクレレなどにもお使いいただけます。

楽器本体に貼り付けるコンタクトマイクタイプを購入しました。

ピエゾマイクとは

ピエゾ素子または圧電素子と呼ばれるセンサーを使用して、外部からの振動を圧電効果により電圧に変換するピックアップです。

クラシックギター用ピックアップの選び方 | サウンドハウス

「音」は振動によって発生し、周囲の空気を震わせて耳に届きます。
ピエゾマイクはこの振動を電圧に変えて、アンプなどの出力先に電気信号として送信するマイクです。

要はコンデンサーマイクのように音そのものを拾うのではなく、楽器の振動を音として出力すると考えると簡単でしょうか。

ピエゾマイクをどこに取り付けるか

ギターやウクレレなどはサウンドホール付近など前面につける事が多いピエゾマイクですが、鍵盤ハーモニカの場合は前面は95%以上が鍵盤なので取り付けることができません。
コンタクトマイクタイプは楽器の表でも裏でもどちらに付けても良いので裏側に設置しようと思いますが、なんせ振動を拾うので楽器と体が触れる部分に取り付けるとノイズが発生する可能性があります。
そこで、カバーを外して空気室の外側へ貼り付けてみました。

ピアニカにピエゾマイクを取り付け

この状態でサウンドチェックを行うと、問題なく音を拾ったので、いざ外カバーをつけてみようとしたところ、空気室とカバーの隙間が狭く、カバーをきちんとはめる事ができませんでした。
マイク自体は薄型なので入るかなとは思ったのですが、中央部分が少し高く出っ張っているのでサイズを測ってみると約1cmほどありました。

ピエゾ コンタクトマイク

そうなると、他に隙間があるところは鍵盤のバルブ部分しかありません。
高音鍵盤バルブ部分に無理やり入れてカバーを取り付けて演奏してみたところ、音は拾いますしマイクの設置してある高音部分は弾けなくもないんですが、打鍵音を無駄に拾ってしまいます。
わかりきっていたことではありますが実用的ではありません。

そうなると、外カバーへの設置になります。
体への設置面を省いて中音域あたりに設置しようと思うと、写真のように黒鍵側へ貼り付ける方法があります。

ピアニカにピエゾマイクを取り付け

コードも本体へ固定しておけば、ショルダーストラップで片手弾きされる方には実用的ですが、問題なのは立奏両手弾きする場合はマイクに手が触れてしまうという事です。

今回はなかなかコレといった取り付け場所が決まらなかったので、録音の際には裏面の外カバーへ設置し、直立不動状態で演奏をしました。
映像は別撮りなので、一番収まりの良かった高音鍵盤バルブ部分へ入れました。

ピエゾマイクにバナナニカ子

本体に穴を開けたくなかったので、最初は前面のカバーを外して取り付けていたのですが、ジャック部分が不安定で落ちてきそうで怖いという指摘があり、コードを挟む形になってしまいましたが前面カバーを取り付けました。

ピアニカ子とメロディカ子
ピアニカ子とメロディカ子

今回は試作も兼ねていたのでこの形ですが、完全にエレアコ化する場合はジャックが出せるように穴を開ける必要があります。
マイクの薄さを考慮し、低音・中音・高音をバランスよく拾える3センサータイプなどのアイテムもあるので、実用化しようと思えば手段は色々とあります。

アコースティックギター用ピックアップ3センサータイプ。センサーを楽器のボディーに粘着テープで貼ることによって簡単に設置でき、音質はトランスデューサーを貼る場所によって大きく異なります。好みに合わせてトランスデューサーの位置を変え、音質を変えることが可能です。

鍵盤ハーモニカの音そのものを拾う場合には、コンデンサーマイクの方が音質は良いです。
楽器本体に取り付けが可能な鍵盤ハーモニカ専用マイク Southern Riverといったアイテムもあります。

軽量・小型でクリアーな音が魅力的な鍵盤ハーモニカ専用のコンデンサーマイクです。

ただし、コンデンサーマイクの場合は室内で1人録音するには向いていますが、バンド形態だったり大勢とアンサンブルする際には向いていません。

用途に合わせて使うのであれば、私の場合はすでにエレアコタイプを所持しているので餅は餅屋じゃないんですが、当面はピアニカはピアニカの音のままで楽しむ予定です。

ピアニカでエレキギター風サウンドを作る

試作とはいえエレアコ化が一旦できたので、ultra soulの音作りについて記録しておきます。

エレキギター風サウンドはひとり大迷惑でも作っていたのですが、この時はPitchShiftとDistortionで調整して低音側で弾きたくさんの楽器が鳴っているのでそれっぽくは聞こえています。

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これがギター中心のB'zのサウンドになると、同じように作ってもしっくりこない。
しかもultra soulの場合は高音がキメになっている部分も多く、ディストーションで歪ませてもなんとなく薄い弱いサウンドになっていくので困りました。

というわけで、ギターサウンドに詳しい恩師に直球で「B'zのギターの音ってどうやったら作れるんですか?」と聞いたところ、オーバダビングだったり、ハーモナイザーやショートディレイの組み合わせなど、かなり拘りの手間のかかるサウンドという事を教えてもらいました。

これを参考にして、アンプを2種類フレーズ毎に使いわけて、高音域でも迫力がありつつ低音域で潰れないサウンドをMIDIコントロールで細かく設定。
エフェクトはAuto Wah + Octaverをかましました。

とはいえ鍵盤ハーモニカなので、完全なギターサウンドというわけにはいきません。
しかしそこはそこで面白く、冒頭で倍音を鳴らすフラジオレットをやっていたり、ベンドをかけたりカッティング風にバッキングをわざと指を硬直させて弾いたりと色々と遊んでいます。

フラジオレットはYouTubeショート動画でやってみているのでよろしければご覧ください。

イントロでちいたろうさんが演奏してループしているフレーズは、PingPongDelayを使っています。
名前の通り、音が左右にピンポン(卓球)のように移動するディレイです。
ここは当初、2名で掛け合いするアレンジにしていたのですが、急遽ちいたろうさんが参戦となって撮影当日にアレンジを変更しました。

ピアニカ子さんのメインメロディにも微量にディレイをかけて他の演奏よりも際立つようにしています。

ウルトラソースのスピンオフ

ウルトラソース~Inspired by "ultra soul"は、参加メンバーもなかなか濃いキャラクターの方々ばかりで、スピンオフ動画もたくさん出来てしまいました。