前回の記事でリードプレートに亀裂が入った鍵盤ハーモニカと新調した鍵盤ハーモニカの弾き比べについてメロディピアノを用いて紹介しました。
新しく導入したメロディピアノP3001-32K/NEONLIMEは、比較とアゲミ調整のため開腹を行なったので、動画の最後に紹介したように、黒鍵のカスタムも行いました。
オリジナルのNEONLIMEは黒鍵が全てライムグリーンです。
黒鍵の両端にNIJIのレインボー黒鍵を組み合わせました。
メロディピアノ開腹手順
メロディピアノは以前に紹介したYAMAHA ピアニカや、鈴木楽器 メロディオン PRO-37・Hammond44などよりパーツが少なく、外カバーが空気室カバーも担う構造になっています。
メロディピアノの外カバーは8つの同じサイズのネジでとまっています。
対応ドライバーは他メーカーの鍵盤ハーモニカと同じく羽先がNo.1という細軸タイプのプラスドライバー。
SUZUKI メロディオン修理工具セット(MRT-01)に入っているドライバーと同じサイズです。
ネジは家具の解体や組み立てと同じように、一箇所に負担をかけないよう対角に徐々に緩めながら外していきます。
空気室の構造は前回の記事でも紹介しましたが、リード側のパッキンと外カバー内側の枠が重なって密閉されます。
リード アゲミ調整
アゲミ調整はリードプレートとリードの隙間の幅(リードの高さ)を調整して行います。
SUZUKI メロディオン修理工具セット(MRT-01)に入っているヘラなどを使って調整します。
この修理工具セットのマニュアルにはリードアゲミ調整とリード調律の基本的な方法が記載されています。
【PDF】スズキメロディオン修理工具セット[MRT-01]マニュアル
鍵盤外しと鍵盤の並び順
鍵盤は他の鍵盤ハーモニカ同様バネで取り付けてあります。
この鍵盤バネをラジオペンチなどを使って外していくのですが、メロディピアノは黒鍵だけのバネを外しても隣の鍵盤に引っかかって外れないので、隣り合った白鍵も一緒に取り外す必要があります。
鍵盤外しの作業には先細丸ペンチと小さいパウチ袋があると便利です。
ピアニカとメロディオンの鍵盤外しの記事でも紹介しましたが、鍵盤ハーモニカの鍵盤の裏には数字やアルファベットの刻印があります。
ピアニカP-37ERDとメロディオンPRO-37V3 SRは、黒鍵にも刻印があったのですが、メロディピアノP3001-32Kの黒鍵には刻印はありませんでした。
白鍵には数字の刻印があり、高音から順に1.2.3...と19番まで綺麗に並んでいます。
黒鍵はどの音も同じ形のようなので、自分の好みの色順に付け替えて完成です。
メロディピアノはパーツも少なく安価で購入できる鍵盤ハーモニカなので、リード調整を自分でやってみたい方は手を出しやすい機体だと思います。
まずはこの機種から試しにいろんなカスタムを行って、構造の勉強をするのも楽しいと思います。
明るくキレのある音が出せて機体が軽いところが個人的には好みなので、お試し機体としてのみならず、野外などでの演奏にもおすすめの機種です。
メロディピアノで演奏した動画一覧は下記のリンクからご覧ください。