鍵盤ハーモニカ奏者ピアノニマスこと南川朱生さんが開発されている唄口パーツに、とうとうフレキシブルホースが登場しました。

鈴木楽器フレキシブルマウスピースとの比較
鍵盤ハーモニカのフレキシブルマウスピースは、鈴木楽器メロディオン用のものが元々あり、Hammond Pro-44Hに付属していたので、購入当初は使っていたのですが、咥える部分が丸いタイプでホースタイプのマウスピースよりも咥えにくく、鍵盤ハーモニカ中心の演奏には使わなくなりました。


そこで、咥えやすいピアノニマス製マウスピースが付いたフレキシブルホースということで、すぐに飛び付いて予約。
先端は以前に発売された「NE -鼠-」同様に軽くて小さなパーツが付いています。
長さが1cm単位で変更できるとのことで、初期値の10cm、+5cm、最大長の+10cmの3本を購入しました。

鈴木楽器のフレキシブルマウスピースMP-161は全長約44.3cmなので、最大長になっても半分以下の長さなのですが、MP-161はわりと動きに制限があるのと、楽器を体に密着させて持つタイプの方にはストレートに口元には来ず、一旦カーブして調整するような形になります。
ストラップを長めにしてMP-161をストレートに咥えられるくらい楽器を下に構えるスタイルだと、「MI -巳-」は長さが足りないかもしれません。
ショートフレキシブルホース「MI -巳-」の使い方
「MI -巳-」は、鍵盤ハーモニカに接続する部分は付いていません。
既製品のホースマウスピースの根本を外して「MI -巳-」に接続して使います。
対象製品は鈴木楽器製のマウスピースです。
根本がI字タイプとL字タイプがあります。


私が持っていたものだと、I字のMP-113はメロディオンソプラノS-32Cに付属していたもので、L字のMP-171はアンデスやその他メロディオン3種に付属していたり、マウスピースを切断する際に予備用に購入した物など数本ありました。
手持ちのホースはそのまま置いておきたい方は、マウスピースだけの別売りもあります。


どちらも外し方はホースと根本パーツを持ってゆっくりと回しながら外していきます。
まっすぐ引き抜くとホースが途中で切れる場合があります。
「MI -巳-」を装着する場合も、根本パーツにホースを被せるように回しながら根元まで差し込んでいきます。

詳しい使い方などはピアノニマスさんのYouTubeチャンネルで紹介されています。
I字とL字の選び方については、演奏スタイルによって異なります。
鍵盤ハーモニカを体の中央で縦に構えて演奏する場合はI字がおすすめです。
ホースについているカーブはクセをつければ真っ直ぐにすることができます。
ショルダーストラップで斜めがけにして演奏している場合はL字がおすすめです。

この写真では口とは逆側に唄口を向けていますが、「MI -巳-」でL字ジョイントを使う場合は口側に向けて接続する方が使いやすいです。
L字で短めのホースにすると首を横にして吹く形になるので、少し長めでオーダーするのがおすすめです。
私がしっくりきた長さだと、密着した斜めがけスタイルで+5cm(15cm)くらいがちょうど良かったです。
私の演奏スタイルはYouTube動画を参考にしていただければ幸いです。
先日YouTubeに公開したさよならロックスターでは、鍵盤ハーモニカをルーパーで鳴らしながら歌っているので、まさにこの状況ではフレキシブルホースが活躍しただろうなと思いました。
この時はホースを手で持っています。
ヤマハ ピアニカへの装着方法
「MI -巳-」の規格はヤマハ ピアニカには対応していないのですが、なんかハマりそうだったのでパーツを付けずにそのまま本体へ差し込んでみました。


いろいろカスタムはして風貌は変わっていますが、純正のピアニカです。
ぐっぐっと奥までしっかり差し込むと抜けにくくなり、差し込んだホースを持って本体を持ち上げても抜けないくらいにはしっかりとハマったんですが、そうはいっても演奏中に抜けると厄介ですよね。
ヤマハと鈴木楽器の唄口ホースのパーツを比べてみると、ヤマハ製は差し込む部分が若干ですが台形になっていることもあり、ほんの数ミリの差です。

なので、ホースの内側を少し広げれば入るのでは?と思いついたのがピアスの拡張器。
白のパンダをどれでも全部並べていたアラフォー・アラフィフ世代には馴染みのあるアイテムではありますが、もうどこにいったかわからない平成の代物なうえ、「MI -巳-」のホース内径は約9mmなので00Gあたりで広げなければなりません。
とりあえず手持ちのラジオペンチ等で広げてみようかなと、ヤマハ製パーツと「MI -巳-」のホースを試に合わせてみたところ、意外にもあっさり接続できてしまいました。

一度、鈴木楽器製のマウスピースパーツにはめて取り外したこともあり、少し内径が広がったんだと思います。
なので、ピアノニマルシェで推奨はされていませんが、ホース内径をちょっとだけ広げることができれば、ピアニカでも使用可能です。
歌と鍵盤ハーモニカで演奏するタイプの方や、パフォーマンスの間のMCなどでマウスピースを口から離す機会が多い方には待望のアイテムだと思います。