外付けHDDを使っていると、「突然Macで認識しなくなった」という経験をしたことはありませんか?
特に作業中のデータが読み込めなくなるのは、心臓が止まりそうになる瞬間です。
私はFinal Cut Proで動画を制作する際に、LaCieの外付けHDDを使用しているのですが、ある冬の日にMacで認識しなくなり焦りました。
動画以外にも過去の音楽制作データやあれやこれやが一気に使用不可になったかと思うとゾッとしましたが、太ももで温めるという妙なやり方で、なんとか正常に動きました。
この記事では、私が実際に経験したMacで外付けHDDが認識しなくなったときの対処方法を詳しく紹介します。
あわせて、もし同じ状況で復旧できなかった場合に頼れるデータ復旧専門業者の選び方もお伝えします。
HDDが認識しないとき、焦って抜き差しを繰り返すと、かえってデータを壊してしまうリスクがあります。
正直、私の復旧方法は一か八かの対処法であり、運が良かっただけかもしれません。
この出来事をきっかけに、HDDを使用する環境や取り扱い方を見直すようになりましたが、同じ方法で毎回復旧できるとは限りません。
万が一の際には、信頼できるデータ復旧の専門企業に相談することをおすすめします。
突然のトラブルに慌てず対応するためにも、今のうちに備えておきましょう。
記事内容は筆者自身の体験とリサーチに基づいて構成しています。
外付けHDDがMacで認識しない!LaCieのトラブル体験
普段、動画編集にFinal Cut Proを使っているんですが、これがとにかく容量を食うんですよね。
ただでさえ動画ファイルは容量も大きいのに加えて、Final Cut Proは編集時に自動生成されるレンダリングファイルやバックアップファイルがどんどん溜まっていき、気づいたら80GBを超えていたこともありました。
そこで、編集用データの保存にLaCie(ラシー)の外付けハードディスクを導入しました。
購入したのはLaCie STHG2000402 アルミボディのUSB-C対応ハードディスク。
2020年夏に購入したモデルで、現在はメーカー販売が終了していますが、今でもしっかり現役で活躍中です。
しかし、購入して数ヶ月経った冬のある日、MacがLaCieを認識しなくなりました。
LaCie外付けHDDが突然認識しなくなった経緯
私が使用しているLaCieの外付けHDDは、USBでMacに接続するとデスクトップやFinderのサイドバーにLaCieのアイコンが表示され、他のフォルダと同じようにファイルのやり取りができるタイプです。
本体にはボタンなどはなく、USBポートと動作ランプだけというシンプルな構造。
購入当初は特に問題なく動いていたのですが、ある寒い冬の日、いつものようにUSBでLaCieとMacを繋いでみたところ、デスクトップにもFinderにも表示されなくなりました。
LaCie本体のランプは点灯していて、どうにか接続しようとしているようですが、Mac側は無反応。
もしかしたら動作が遅いのかもと思い、数分待ってみたんですが特に変化なし。
さすがにこの状態でUSBを引き抜くのは怖かったので、安全な取り外し方法をなんとか検索して一旦接続を解除しました。(※安全な取り外し方は後述します)
そのとき本体を触ってみたところ、とても冷たくなっていることに気がつきました。
外付けHDDは寒さで動作不良を起こすことも|温めたら復旧した実体験
私が使っているMacBook ProもLaCieと同じアルミ素材なのですが、冬になるととにかく冷たくなります。
それと同じように、LaCieもキンキンに冷えていたので、もしかしてこれが原因?と思い始めました。
というのも、Macなどは低温による起動トラブルはよくある話。
MacBook Proの推奨動作温度は10°C〜35°Cとされていますが、冬場は室温が10°C以下になることも珍しくありません。
そのため私は冬場になると、Macを起動する前に部屋の暖房を入れて少し温めてから使うことがよくあります。
ただ、外付けHDDの場合は油断していたんですよね。
必要なときだけ収納棚から取り出して、そのまま冷えた状態でUSB接続。
このときも、冷え切ったまま起動させたせいで認識しなかったのかもしれません。
まさかなーと思いながらも、試しにLaCieの薄くて小さい本体を太ももに挟んで温めてみました。
いや、熱すぎると逆に良くないだろうから人肌くらいが良いかなと思って……
そのまま約5分後に再び接続したところ、なんと無事に認識し、データもすべて無事でした。
この方法は完全に自己流の応急処置なので、同じ方法で必ず復旧するとは限りません。
状況によっては逆にデータを壊してしまうリスクもあるので、無理に再接続を繰り返さず、異常が続く場合は専門業者へ相談するのが安心です。
MacでHDDが認識しないときに安全に取り外す方法
通常、外付けHDDなどの外部メディアを取り外す際、Macの場合は接続した外部メディアのアイコンを「ゴミ箱に入れる」ことで安全に取り外しができます。
右クリックして「取り出す」を選択する方法もありますが、昔からのMacユーザーの方なら、この「ゴミ箱に捨てる=取り外す」という衝撃的な操作が有名かと思います。
直感的に使える、アップルらしいやり方です。
しかし、HDDが認識されない状態では、こうした操作がどれも行えません。
ここでは、そんな場合でもデータを守りながら安全にHDDを取り外す方法を解説します。
HDDをMacが認識しないときにまず確認すべきポイント
故障かなと思っても、実は単純な接続不良ということもあります。
まずはMacがHDDをどう認識しているのか、基本的な確認を行なってみてください。
LaCie STHG2000402の場合、Macに接続して正常に認識すると、本体差し込み口付近のランプが点滅または点灯します。
USBで物理的に接続してMacで読み込みができない場合にもランプは点灯します。
もしランプが消灯している場合は、HDD自体が起動していない状態です。
この場合、USBケーブルの断線や接触不良が考えられるので、別のケーブルで接続を試してみてください。


この「ランプが点いている=通電してHDDが起動中」の状態でUSBを抜くと、データ転送中の強制終了となり、データ破損のリスクがあります。
そのため、HDDを安全に外すには、Macの「ディスクユーティリティ」から接続を解除するのが確実です。
データ破損を防ぐ正しい取り出し方
接続している外部メディアの状態を確認するには、「ディスクユーティリティ」を使う方法があります。
Macメニューの「移動」→「ユーティリティ」を開くか、Finder上で Shift + ⌘ + U のショートカットを使うと、ユーティリティ一覧が表示されます。

その中から「ディスクユーティリティ」を選択します。

ディスクユーティリティのサイドバーには、Mac本体のストレージや、接続中の外付けメディア(HDDやUSBメモリなど)が一覧で表示されます。
今回のLaCieもここに表示されていれば接続はできています。
アイコンがハッキリ表示されていれば問題なく認識ができてデータを読み込むことができますが、半透明になっている場合は認識されていない状態です。
どちらの場合も安全に取り外すには、アイコンの右にある取り出しマーク⏏️をクリックするか、コンテクストメニュー(右クリック、またはControl+クリック)メニューから「取り出す」を選択します。
HDD本体のアクセスランプが消灯したのを確認してから、USBケーブルを抜いてください。

外付けHDDが認識しない主な原因と対策
外付けHDDが突然認識されなくなる原因はさまざまですが、多くの場合は物理的なトラブルや接続不良、通電エラーなどの比較的シンプルな要因にあります。
意外と多いのがそもそもにUSB端子が挿さってないとか。
「そんなことありえない」と頭で思っていることをついやってしまうもんなんですよね。
特に録音データやバックアップなどを保存しているHDDの場合、慌てて抜き差しを繰り返すと、かえってデータ破損を招くことも。
まずは落ち着いて、以下のような代表的な原因と対策を確認していきましょう。
物理的な衝撃・温度変化・ケーブル接触不良など
HDDは精密機器なので、落下や衝撃、急激な温度変化によって内部のディスクやヘッドがダメージを受けることがあります。
また、USBケーブルの断線や端子の接触不良など、接続部分のトラブルも意外と多い原因のひとつです。
特にUSB端子は非常にデリケートで、無理な角度で差し込んだり、接続した状態でケーブルを引っ張ったりすると破損の原因になります。
実際に、データ復旧専門のエーワンデータさんも公式記事で以下のように注意喚起されています。
特に接続部分であるUSB端子は壊れやすいため、挿しこみや取り外しの際には気をつけるようにしましょう。挿しこんだUSBメモリに、物をぶつけたり引っ掛けたりして、変形や破損などのトラブルにつながることもあるので注意してください。
USBメモリの接続・差し込み方と安全な取り外し方 | エーワンデータ公式サイト
HDDでも同じことが言えます。
端子部分は金属疲労を起こしやすく、少しの曲がりや変形でも通電が不安定になり、認識エラーを引き起こします。
日常的に以下の点を意識してみてください。
こうしたちょっとした気づかいが、HDDの寿命を大きく左右します。
頻繁な抜き差しや電源トラブルによる認識エラーも
HDDを頻繁に抜き差ししたり、PCのスリープ・復帰時に強制的に電源が落ちる環境では、ファイルシステムにエラーが発生して認識しなくなることがあります。
また、USBハブを介して接続している場合、電力供給不足が原因になることもあります。
対策としては以下を試してみてください。
電源トラブルによる認識エラーは、一見するとHDDの故障に見えることもあります。
電源管理の設定や、PCのスリープ動作との相性も確認してみましょう。
もし個人で直せない場合は?データ復旧専門業者の選び方
外付けHDDが突然認識しなくなったとき、「なんとか自分で直せないか」と思う方も多いでしょう。
ただし、個人での復旧作業はリスクが高く、最悪の場合データを完全に失ってしまう恐れがあります。
特に大切なデータが入っている場合は、無理に電源を入れたり分解したりせず、まずは専門業者に相談するのが最も安全です。
個人での復旧作業はリスクが高い理由
HDD内部は非常に繊細で、わずかな衝撃や静電気でも記録面が傷つくことがあります。
また、インターネット上には「冷凍庫で冷やすと直る」「叩くと動く」といった民間的な裏技も見かけますが、現在のHDDでは逆効果になるケースがほとんどです。
今回のように、私の場合は偶然「温めたら復旧」というラッキーな結果になりましたが、これはあくまで例外的なケース。
急激に温めたり、ドライヤーやヒーターを直接当てたりすると、内部に結露が発生してかえって故障が進行してしまう危険があります。
さらに、自力で復旧を試みる過程で通電を繰り返すと、モーターや基板への負担が増し、業者でも修復が困難な状態になることも。
そのため、「認識しない」「異音がする」「通電しても反応がない」といった症状がある場合は、早めにプロへ相談するのが得策です。
データ復旧専門業者「エーワンデータ」の特徴
データ復旧専門業者の中でも、エーワンデータはHDD・SSD・USBメモリ・SDカードなど、幅広い記録メディアに対応しています。
主な特徴は以下の通りです。
大切なデータを扱うからこそ、実績のある専門業者に任せることが安全で確実です。
参考:データ復旧専門業者 エーワンデータ公式サイト
「認識しないHDD」は通電せず、まず相談するのが安全
外付けHDDが認識しないとき、何度も抜き差しを繰り返したり、通電を続けたりすると、内部の部品やデータ領域をさらに損傷させてしまう恐れがあります。
特に「モーターが回らない」「ランプは点くけど反応しない」といった症状がある場合、通電することで障害が悪化し、復旧が難しくなるケースも少なくありません。
こうしたトラブルが起きたときは、むやみに自力で操作せず、まずはデータ復旧の専門業者に相談するのが安全です。
専門業者であれば、通電状態や障害レベルを診断したうえで、最適な方法でデータを取り出すことができます。
トラブルを防ぐためのバックアップと環境管理
外付けHDDの認識トラブルは、ある日突然起こることもあります。
大切なデータを守るためには、「壊れてからどうするか」だけでなく、「壊れる前にどう備えるか」も大切です。
エーワンデータで紹介されている「データ保護ガイド」を参考にしながら、私も使用環境の見直しをしてみました。
ここでは、日常的にできるバックアップの工夫や、外付けHDDを長持ちさせるための環境管理のポイントを紹介します。
定期的なバックアップで「もしも」に備える
重要なデータは、1台のHDDに保存するだけでは不十分です。
バックアップ先を複数用意し、クラウドストレージや別のHDDなど、異なる媒体にコピーしておくのが安心です。
特に動画や写真などの大容量データは、定期的に整理・バックアップしておくことで、トラブル時の被害を最小限に抑えられます。
保管環境や取り扱いにも注意
HDDは熱や湿気、静電気、そして衝撃にも弱い精密機器です。
直射日光の当たる場所や極端に温度差のある環境では、内部の部品にダメージが蓄積することもあります。
また、使用時以外はケーブルを抜いて安全な場所に保管するなど、ちょっとした工夫で寿命を延ばすことができます。
復旧業者を知っておくことで、もしもの安心感
この記事で紹介したポイントの他にも、エーワンデータの「データ保護ガイド」では、データの仕組みやトラブルの原因をわかりやすく解説したデータ復旧豆知識を公開されています。
日頃のメンテナンスやトラブル時に役立つ情報ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
しかし、どんなに気をつけていても予期せぬトラブルは起こるものです。
いざというときに慌てず対応するためにも、信頼できるデータ復旧業者を知っておくことが大切です。
「エーワンデータ」は、専門知識と豊富な実績で、多くのトラブルを解決してきた頼れる存在。
万が一のときは、まず相談してみることで大切なデータを守る手がかりになるはずです。
焦らず安全に、正しい手順でデータを守る
HDDが認識しないとき、まずやるべきことは「通電を避けて、状況を冷静に確認すること」です。
物理的な破損や温度変化、ケーブルの接触不良など、原因を一つずつ切り分けていけば、復旧の可能性はぐっと高まります。
また、普段からバックアップ環境を整え、トラブルが起きても慌てず対処できるようにしておくことも大切です。
それでも個人での対応が難しい場合は、データ復旧専門業者に相談するのが最も安全な方法です。
中でも「エーワンデータ」は、HDD・SSD・SDカードなど幅広いメディアに対応し、無料診断や全国対応のサービスを提供しています。
データは、一度失ってしまうと取り戻すのが難しいもの。
だからこそ、日頃の予防と信頼できる専門家の存在が、何よりの安心につながります。

