「A Lover's Concerto ラヴァーズ・コンチェルト」を鍵盤ハーモニカソロで演奏した動画をYouTubeに公開しました。
この曲は松田昌さんによる鍵盤ハーモニカアレンジで、同音連打の弾き分けがポイントです。
楽譜の上では同じ音符が並んでいても、それを「指」で弾くのか、「タンギング」で吹くのか。
その使い分け一つで音の表情が豊かに変わるのが、このアレンジの面白いところです。
そして、なんといっても最後のダブルタンギングが最大の見せ場になっています。
あの疾走感が加わることで、曲全体にメリハリが生まれる、本当にかっこいい素敵なアレンジです。
バッハのメヌエットはバッハ作曲ではなかった
今回演奏した曲はポップスでは「ラヴァーズ・コンチェルト」という曲名で親しまれている有名なメロディ。
原曲は、J.S.バッハが自身の作品や同時代の作曲家の楽曲を集めて、妻に贈った 「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」に収録されている 「メヌエット ト長調 BWV Anh.II/114」というクラヴィーアなど鍵盤楽器のための小品です。
通称「バッハのメヌエット」
長年、バッハの代表的な曲として親しまれてきましたが、実は近年の音楽学者の研究により、本当の作曲者はドレスデンの宮廷オルガニスト、クリスティアン・ペツォールトだったということが判明しています。
この音楽帳にはバッハ以外の作曲家の作品も多く取り入れられていたものの、作曲者の名が記されていなかったため、長年ヨハン・ゼバスティアン・バッハ本人の作曲だと誤解されていたようですね。
また、面白いのが「拍子」の変化です。
原曲のメヌエットは3拍子ですが、ポップスとして親しまれている「ラヴァーズ・コンチェルト」は4拍子にアレンジされています。
今回演奏した松田昌さんのアレンジも4拍子ですが、楽譜の表題は「メヌエット」となっており、メロディラインも原曲のメヌエットの動きがしっかりと取り入れられています。
クラシックの気品とポップスの軽快さが同居した、非常に魅力的な構成です。
使用楽器はSUZUKI PRO-37V3 メロディオン
今回使用した楽器は鈴木楽器の37鍵アルトメロディオンPRO-37V3です。
この楽器は、以前に鈴木楽器で開催されたケンハモ演奏動画コンテストの「ケンハモな日で賞」でいただいた物です。
良いご縁なので今年のケンハモ演奏動画コンテストにもショート動画を応募しておきました。
なぜ「PRO-44H」ではなく「PRO-37V3」を選んだのか?
私は元々、立奏で両手弾きをする際は44鍵の「ハモンドPRO-44H」を使うことが多かったのですが、今回の「ラヴァーズ・コンチェルト」には37鍵のPRO-37V3を選択しました。
実際に弾き比べて感じた決め手は、以下のポイントです。
また、高音側にサウンドホールがあることでメロディラインがハッキリと通りやすく、両手弾きで伴奏とメロディを鳴らす際には特に使いやすい機体だと改めて実感しました。
PRO-37V3のより詳細な使用感については、以前のレビュー記事で詳しく解説しています。
撮影は広島市中区十日市の「ふらんす座」にて
撮影場所は広島市中区十日市にある音楽喫茶ヲルガン座3Fのふらんす座です。
ある時は劇場、ある時は秘密のサロン、またある時は撮影会場やリハーサルスタジオへと姿を変える、自由自在な空間。
音響機材やプロジェクター、鏡なども完備されており、小さなライブから個人練習まで幅広く対応してもらえるレンタルスペースです。
あえて「長尺の縦型動画」として公開した理由

今回の動画を見て「おや?」と思われた方もいるかもしれません。
YouTube長尺動画でありながら、縦長構図を採用しました。
しかも公開した動画はステージとは逆側、ソファを背にして天井まで映した縦長動画です。
実はステージで演奏している横長動画も撮影はしていましたが、なんとなく反対側の白い空間で撮っても良いかなと思い、立ち位置とアングルを変更してみました。
さらに当初の予定では横長動画を想定して撮影していて、縦長動画撮影はおまけ程度に別角度から同時撮影していました。
しかし、後から見返してみると、天井まで映り込む縦の構図が非常に美しく、曲の雰囲気にぴったりだったため、こちらを本編として採用することにしました。
また、あえて「YouTubeショート」ではなく「長尺動画」としてアップしたのには理由があります。
演奏時間は2分半くらいだったので、最長3分のショート動画にすることも出来たんですが、YouTubeショートの場合、1分以上の演奏動画は著作権の関係でブロックされる可能性があります。
実際にはバッハやペツォールトは没後数百年が経過しているため、原曲のメヌエットの著作権は消滅しパブリックドメインとなっていますが、「ラバーズ・コンチェルト」になるとひっかかる可能性もあるかなと思い、3分以上に編集し長尺動画でアップすることにしました。
なので、演奏後には原曲である「メヌエット ト長調 BWV Anh.II/114」をおもちゃの木琴のような音で鳴らしています。
動画サイズは縦長動画のままで投稿したのでスマートフォンで視聴すると画面いっぱいに表示されると思います。
ふらんす座のレトロな内装を活かした写真撮影

今回はソロでの演奏だったため、撮影時間は準備も含めて1時間もあれば終わったのですが、せっかくレンタルしたので少し長めに時間をとって、演奏後は残った時間で写真撮影を行いました。
カメラマンはピアニカ子とメロディカ子の写真も撮ってくれた、まさくんにポートレート写真を撮影してもらいました。
ビル自体が持つ古い窓ガラスや扉がそのまま残っており、今でいう「エモい」雰囲気が漂うレトロな空間なので、フォトセッションなどに使うのもおすすめです。
ふらんす座は、2024年に開催した「Dr.Melodica 来日ワークショップ」でも利用させていただきました。
こういった小規模なワークショップから、音響システムを使ったライブイベントまで幅広く対応してくれる「ふらんす座」。
広島で表現活動をされている方にはもちろん、他県の方にもぜひ一度訪れてみてほしい素敵な場所です。
同じ「天国ビル」の2階には、この拠点のメインともいえる音楽喫茶ヲルガン座があります。
こちらでもステージ演奏など様々なイベントが日々開催されており、表現者たちが集う非常に活気ある空間です。
さらにお料理がとっても美味しいのも嬉しいポイント。
ふらんす座でのイベントや撮影のあとに、そのまま2階へ移動して打ち上げなという過ごし方も最高ですよ。















